アドベント
「エッサイの根株」
通読プラン

12月に入ると、世界中でクリスチャンは偉大な救世主の到来を祝うクリスマスの日まで毎日カウントダウンをしています。MUSTARD SEEDクリスチャン教会大阪では、神さまがどのように世界を救われたのか、神さまのその物語を読んでいくために、そしてクリスマスを祝う心の準備をするために、以下の資料を利用しています。

日付を選んでください :

 

Reading #1

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12月 1日

イザヤ書 11章1−10節

1 エッサイの根株から新芽が生え、その根から若枝が出て実を結ぶ。2 その上に、主の霊がとどまる。それは知恵と悟りの霊、はかりごとと能力の霊、主を知る知識と主を恐れる霊である。3 この方は主を恐れることを喜び、その目の見るところによってさばかず、その耳の聞くところによって判決を下さず、4 正義をもって寄るべのない者をさばき、公正をもって国の貧しい者のために判決を下し、口のむちで国を打ち、くちびるの息で悪者を殺す。5 正義はその腰の帯となり、真実はその胴の帯となる。6 狼は子羊とともに宿り、ひょうは子やぎとともに伏し、子牛、若獅子、肥えた家畜が共にいて、小さい子どもがこれを追っていく。7 雌牛と熊とは共に草を食べ、その子らは共に伏し、獅子も牛のようにわらを食う。8 乳飲み子はコブラの穴の上で戯れ、乳離れした子はまむしの子に手を伸べる。9 わたしの聖なる山のどこにおいても、これらは害を加えず、そこなわない。主を知ることが、海をおおう水のように、地を満たすからである。

解説

エッサイという人は、ダビデという王様の父でした。ダビデはイスラエルという国のもっとも偉大な王様で、ダビデが王様のあいだはイスラエルは繁栄しました。しかし、エッサイの家系は木が切られたあとの根株のように切れてしまいます。今日の聖書箇所の預言は、この残った根株から、まるで新しい緑の若枝のように、新しい王様がやって来ることについて語っています。このエッサイの家系から登場する新しい王様とは、救い主であるイエス様のことです。イエス様の父であるヨセフは、ダビデの子孫でした。この預言の中では、イエス様の神の御国が詩的な表現で描かれています。


 

Reading #2

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12月 2日

創世記 2章4-9, 15-24節

4 これは天と地が創造されたときの経緯である。神である主が地と天を造られたとき、5 地には、まだ一本の野の潅木もなく、まだ一本の野の草も芽を出していなかった。それは、神である主が地上に雨を降らせず、土地を耕す人もいなかったからである。6 ただ、霧が地から立ち上り、土地の全面を潤していた。7 その後、神である主は、土地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を吹き込まれた。そこで、人は、生きものとなった。8 神である主は、東の方エデンに園を設け、そこに主の形造った人を置かれた。9 神である主は、その土地から、見るからに好ましく食べるのに良いすべての木を生えさせた。園の中央には、いのちの木、それから善悪の知識の木とを生えさせた。

15 神である主は、人を取り、エデンの園に置き、そこを耕させ、またそこを守らせた。16 神である主は、人に命じて仰せられた。「あなたは、園のどの木からでも思いのまま食べてよい。17 しかし、善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるその時、あなたは必ず死ぬ。」18 その後、神である主は仰せられた。「人が、ひとりでいるのは良くない。わたしは彼のために、彼にふさわしい助け手を造ろう。」19 神である主が、土からあらゆる野の獣と、あらゆる空の鳥を形造られたとき、それにどんな名を彼がつけるかを見るために、人のところに連れて来られた。人が、生き物につける名は、みな、それが、その名となった。20 こうして人は、すべての家畜、空の鳥、野のあらゆる獣に名をつけたが、人にはふさわしい助け手が、見あたらなかった。21 そこで神である主が、深い眠りをその人に下されたので彼は眠った。それで、彼のあばら骨の一つを取り、そのところの肉をふさがれた。22 こうして神である主は、人から取ったあばら骨を、ひとりの女に造り上げ、その女を人のところに連れて来られた。23 すると人は言った。「これこそ、今や、私の骨からの骨、私の肉からの肉。これを女と名づけよう。これは男から取られたのだから。」24 それゆえ、男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである。

 解説

創世記1章31節には、神が造られたすべてのものはよいと書かれています。コロサイ人への手紙1章15-16節には、すべてのものはイエス様にあって造られ、イエス様のために造られたことが書かれています。

 

Reading #3

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12月 3日

創世記3章

1 さて、神である主が造られたあらゆる野の獣のうちで、蛇が一番狡猾であった。蛇は女に言った。「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか。」2 女は蛇に言った。「私たちは、園にある木の実を食べてよいのです。3 しかし、園の中央にある木の実について、神は、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに触れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ。』と仰せになりました。」4 そこで、蛇は女に言った。「あなたがたは決して死にません。5 あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです。」6 そこで女が見ると、その木は、まことに食べるのに良く、目に慕わしく、賢くするというその木はいかにも好ましかった。それで女はその実を取って食べ、いっしょにいた夫にも与えたので、夫も食べた。7 このようにして、ふたりの目は開かれ、それで彼らは自分たちが裸であることを知った。そこで、彼らは、いちじくの葉をつづり合わせて、自分たちの腰のおおいを作った。

8 そよ風の吹くころ、彼らは園を歩き回られる神である主の声を聞いた。それで人とその妻は、神である主の御顔を避けて園の木の間に身を隠した。9 神である主は、人に呼びかけ、彼に仰せられた。「あなたは、どこにいるのか。」10 彼は答えた。「私は園で、あなたの声を聞きました。それで私は裸なので、恐れて、隠れました。」11 すると、仰せになった。「あなたが裸であるのを、だれがあなたに教えたのか。あなたは、食べてはならない、と命じておいた木から食べたのか。」12 人は言った。「あなたが私のそばに置かれたこの女が、あの木から取って私にくれたので、私は食べたのです。」13 そこで、神である主は女に仰せられた。「あなたは、いったいなんということをしたのか。」女は答えた。「蛇が私を惑わしたのです。それで私は食べたのです。」

14 神である主は蛇に仰せられた。「おまえが、こんな事をしたので、おまえは、あらゆる家畜、あらゆる野の獣よりものろわれる。おまえは、一生、腹ばいで歩き、ちりを食べなければならない。15 わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく。」16 女にはこう仰せられた。「わたしは、あなたのみごもりの苦しみを大いに増す。あなたは、苦しんで子を産まなければならない。しかも、あなたは夫を恋い慕うが、彼は、あなたを支配することになる。」17 また、アダムに仰せられた。「あなたが、妻の声に聞き従い、食べてはならないとわたしが命じておいた木から食べたので、土地は、あなたのゆえにのろわれてしまった。あなたは、一生、苦しんで食を得なければならない。18 土地は、あなたのために、いばらとあざみを生えさせ、あなたは、野の草を食べなければならない。19 あなたは、顔に汗を流して糧を得、ついに、あなたは土に帰る。あなたはそこから取られたのだから。あなたはちりだから、ちりに帰らなければならない。」

20 さて、人は、その妻の名をエバと呼んだ。それは、彼女がすべて生きているものの母であったからである。21 神である主は、アダムとその妻のために、皮の衣を作り、彼らに着せてくださった。

22 神である主は仰せられた。「見よ。人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るようになった。今、彼が、手を伸ばし、いのちの木からも取って食べ、永遠に生きないように。」23 そこで神である主は、人をエデンの園から追い出されたので、人は自分がそこから取り出された土を耕すようになった。24 こうして、神は人を追放して、いのちの木への道を守るために、エデンの園の東に、ケルビムと輪を描いて回る炎の剣を置かれた。

 解説

ローマ人への手紙8章20-21節に書かれているように、神に背く罪のせいで世界は呪われました。しかし創世記3章15節では、私たちに希望が与えられています。女の子孫のひとりが蛇(つまり悪魔)と戦うために来られるのです。ヨハネの手紙第一3章8節には、イエス様が悪魔のしわざを打ち壊すために来られたことが書かれています。

 

Reading #4

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12月 4日

創世記 6章9–14, 17-22

9 これはノアの歴史である。ノアは、正しい人であって、その時代にあっても、全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。10 ノアは三人の息子、セム、ハム、ヤペテを生んだ。11 地は、神の前に堕落し、地は、暴虐で満ちていた。12 神が地をご覧になると、実に、それは、堕落していた。すべての肉なるものが、地上でその道を乱していたからである。13 そこで、神はノアに仰せられた。「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ている。地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。それで今わたしは、彼らを地とともに滅ぼそうとしている。14 あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外とを木のやにで塗りなさい。

17 わたしは今、いのちの息あるすべての肉なるものを、天の下から滅ぼすために、地上の大水、大洪水を起こそうとしている。地上のすべてのものは死に絶えなければならない。18 しかし、わたしは、あなたと契約を結ぼう。あなたは、あなたの息子たち、あなたの妻、それにあなたの息子たちの妻といっしょに箱舟にはいりなさい。19 またすべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二匹ずつ箱舟に連れてはいり、あなたといっしょに生き残るようにしなさい。それらは、雄と雌でなければならない。20 また、各種類の鳥、各種類の動物、各種類の地をはうものすべてのうち、それぞれ二匹ずつが、生き残るために、あなたのところに来なければならない。21 あなたは、食べられるあらゆる食糧を取って、自分のところに集め、あなたとそれらの動物の食物としなさい。」22 ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように行なった。

創世記 7章11-19

11 ノアの生涯の六百年目の第二の月の十七日、その日に、巨大な大いなる水の源が、ことごとく張り裂け、天の水門が開かれた。12 そして、大雨は、四十日四十夜、地の上に降った。13 ちょうどその同じ日に、ノアは、ノアの息子たちセム、ハム、ヤペテ、またノアの妻と息子たちの三人の妻といっしょに箱舟にはいった。14 彼らといっしょにあらゆる種類の獣、あらゆる種類の家畜、あらゆる種類の地をはうもの、あらゆる種類の鳥、翼のあるすべてのものがみな、はいった。15 こうして、いのちの息のあるすべての肉なるものが、二匹ずつ箱舟の中のノアのところにはいった。16 はいったものは、すべての肉なるものの雄と雌であって、神がノアに命じられたとおりであった。それから、主は、彼のうしろの戸を閉ざされた。17 それから、大洪水が、四十日間、地の上にあった。水かさが増していき、箱舟を押し上げたので、それは、地から浮かび上がった。18 水はみなぎり、地の上に大いに増し、箱舟は水面を漂った。19 水は、いよいよ地の上に増し加わり、天の下にあるどの高い山々も、すべておおわれた。

創世記 8章13-19

13 ノアが六百一歳のとき、最初の月の一日に、地上の水は乾いた。ノアは箱舟の覆いを取り外して眺めた。見よ、地の面は乾いていた。14 第二の月の二十七日になると、地はすっかり乾いた。15 神はノアに仰せになった。16 「さあ、あなたもあなたの妻も、息子も嫁も、皆一緒に箱舟から出なさい。17 すべて肉なるもののうちからあなたのもとに来たすべての動物、鳥も家畜も地を這うものも一緒に連れ出し、地に群がり、地上で子を産み、増えるようにしなさい。」18 そこで、ノアは息子や妻や嫁と共に外へ出た。19 獣、這うもの、鳥、地に群がるもの、それぞれすべて箱舟から出た。

創世記 9章8-17

8 神はノアと、彼といっしょにいる息子たちに告げて仰せられた。9 「さあ、わたしはわたしの契約を立てよう。あなたがたと、そしてあなたがたの後の子孫と。10 また、あなたがたといっしょにいるすべての生き物と。鳥、家畜、それにあなたがたといっしょにいるすべての野の獣、箱舟から出て来たすべてのもの、地のすべての生き物と。11 わたしはあなたがたと契約を立てる。すべて肉なるものは、もはや大洪水の水では断ち切られない。もはや大洪水が地を滅ぼすようなことはない。」12 さらに神は仰せられた。「わたしとあなたがた、およびあなたがたといっしょにいるすべての生き物との間に、わたしが代々永遠にわたって結ぶ契約のしるしは、これである。13 わたしは雲の中に、わたしの虹を立てる。それはわたしと地との間の契約のしるしとなる。14 わたしが地の上に雲を起こすとき、虹が雲の中に現われる。15 わたしは、わたしとあなたがたとの間、およびすべて肉なる生き物との間の、わたしの契約を思い出すから、大水は、すべての肉なるものを滅ぼす大洪水とは決してならない。16 虹が雲の中にあるとき、わたしはそれを見て、神と、すべての生き物、地上のすべて肉なるものとの間の永遠の契約を思い出そう。」17 こうして神はノアに仰せられた。「これが、わたしと、地上のすべての肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。」

解説

神のさばきが地上にくだされ、義と認められた人たち(神の目に正しい人たち)が救われました。そしてその人たちは地上で新しく人生をはじめました。それが創世記6章から9章のお話です。これは私たちの将来にイエス様が再臨されるときのお話でもあります。マタイによる福音書24章36-51節には、イエス様が最後のさばきとノアのお話を比べられている場面が書かれています。

 

Reading #5

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12月 5日

創世記 12章1–9

1 その後、主はアブラムに仰せられた。「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。2 そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。3 あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」4 アブラムは主がお告げになったとおりに出かけた。ロトも彼といっしょに出かけた。アブラムがカランを出たときは、七十五歳であった。5 アブラムは妻のサライと、おいのロトと、彼らが得たすべての財産と、カランで加えられた人々を伴い、カナンの地に行こうとして出発した。こうして彼らはカナンの地にはいった。6 アブラムはその地を通って行き、シェケムの場、モレの樫の木のところまで来た。当時、その地にはカナン人がいた。7 そのころ、主がアブラムに現われ、そして「あなたの子孫に、わたしはこの地を与える。」と仰せられた。アブラムは自分に現われてくださった主のために、そこに祭壇を築いた。8 彼はそこからベテルの東にある山のほうに移動して天幕を張った。西にはベテル、東にはアイがあった。彼は主のため、そこに祭壇を築き、主の御名によって祈った。9 それから、アブラムはなおも進んで、ネゲブのほうへと旅を続けた。

創世記 15章1–6

1 これらの出来事の後、主のことばが幻のうちにアブラムに臨み、こう仰せられた。「アブラムよ。恐れるな。わたしはあなたの盾である。あなたの受ける報いは非常に大きい。」2 そこでアブラムは申し上げた。「神、主よ。私に何をお与えになるのですか。私にはまだ子がありません。私の家の相続人は、あのダマスコのエリエゼルになるのでしょうか。」3 さらに、アブラムは、「ご覧ください。あなたが子孫を私に下さらないので、私の家の奴隷が、私の跡取りになるでしょう。」と申し上げた。4 すると、主のことばが彼に臨み、こう仰せられた。「その者があなたの跡を継いではならない。ただ、あなた自身から生まれ出て来る者が、あなたの跡を継がなければならない。」5 そして、彼を外に連れ出して仰せられた。「さあ、天を見上げなさい。星を数えることができるなら、それを数えなさい。」さらに仰せられた。「あなたの子孫はこのようになる。」6 彼は主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。

創世記 21章1–7

1 主は、約束されたとおり、サラを顧みて、仰せられたとおりに主はサラになさった。2 サラはみごもり、そして神がアブラハムに言われたその時期に、年老いたアブラハムに男の子を産んだ。3 アブラハムは、自分に生まれた子、サラが自分に産んだ子をイサクと名づけた。4 そしてアブラハムは、神が彼に命じられたとおり、八日目になった自分の子イサクに割礼を施した。5 アブラハムは、その子イサクが生まれたときは百歳であった。6 サラは言った。「神は私を笑われました。聞く者はみな、私に向かって笑うでしょう。」7 また彼女は言った。「だれがアブラハムに、『サラが子どもに乳を飲ませる。』と告げたでしょう。ところが私は、あの年寄りに子を産みました。」

解説

創世記12章3節には、アブラハムの子孫を通して地上のすべての人々が祝福される計画を立てられたことが書かれています。今日の聖書箇所では、アブラハムの息子であるイサクを通して、神がどのようにその約束を大切に守られているかを見ることができます。また、マタイによる福音書1章1-17節には、救い主であるイエス様が、アブラハムの家系から生まれた子孫であったことが書かれています。

 

Reading #6

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12月 6日

創世記 22章1–19

1 これらの出来事の後、神はアブラハムを試練に会わせられた。神は彼に、「アブラハムよ。」と呼びかけられると、彼は、「はい。ここにおります。」と答えた。2 神は仰せられた。「あなたの子、あなたの愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そしてわたしがあなたに示す一つの山の上で、全焼のいけにえとしてイサクをわたしにささげなさい。」3 翌朝早く、アブラハムはろばに鞍をつけ、ふたりの若い者と息子イサクとをいっしょに連れて行った。彼は全焼のいけにえのためのたきぎを割った。こうして彼は、神がお告げになった場所へ出かけて行った。4 三日目に、アブラハムが目を上げると、その場所がはるかかなたに見えた。5 それでアブラハムは若い者たちに、「あなたがたは、ろばといっしょに、ここに残っていなさい。私と子どもとはあそこに行き、礼拝をして、あなたがたのところに戻って来る。」と言った。6 アブラハムは全焼のいけにえのためのたきぎを取り、それをその子イサクに負わせ、火と刀とを自分の手に取り、ふたりはいっしょに進んで行った。7 イサクは父アブラハムに話しかけて言った。「お父さん。」すると彼は、「何だ。イサク。」と答えた。イサクは尋ねた。「火とたきぎはありますが、全焼のいけにえのための羊は、どこにあるのですか。」8 アブラハムは答えた。「イサク。神ご自身が全焼のいけにえの羊を備えてくださるのだ。」こうしてふたりはいっしょに歩き続けた。9 ふたりは神がアブラハムに告げられた場所に着き、アブラハムはその所に祭壇を築いた。そうしてたきぎを並べ、自分の子イサクを縛り、祭壇の上のたきぎの上に置いた。10 アブラハムは手を伸ばし、刀を取って自分の子をほふろうとした。11 そのとき、主の使いが天から彼を呼び、「アブラハム。アブラハム。」と仰せられた。彼は答えた。「はい。ここにおります。」12 御使いは仰せられた。「あなたの手を、その子に下してはならない。その子に何もしてはならない。今、わたしは、あなたが神を恐れることがよくわかった。あなたは、自分の子、自分のひとり子さえ惜しまないでわたしにささげた。」13 アブラハムが目を上げて見ると、見よ、角をやぶにひっかけている一頭の雄羊がいた。アブラハムは行って、その雄羊を取り、それを自分の子の代わりに、全焼のいけにえとしてささげた。14 そうしてアブラハムは、その場所を、アドナイ・イルエと名づけた。今日でも、「主の山の上には備えがある。」と言い伝えられている。15 それから主の使いは、再び天からアブラハムを呼んで、16 仰せられた。「これは主の御告げである。わたしは自分にかけて誓う。あなたが、このことをなし、あなたの子、あなたのひとり子を惜しまなかったから、17 わたしは確かにあなたを大いに祝福し、あなたの子孫を、空の星、海辺の砂のように数多く増し加えよう。そしてあなたの子孫は、その敵の門を勝ち取るであろう。18 あなたの子孫によって、地のすべての国々は祝福を受けるようになる。あなたがわたしの声に聞き従ったからである。」19 こうして、アブラハムは、若者たちのところに戻った。彼らは立って、いっしょにベエル・シェバに行った。アブラハムはベエル・シェバに住みついた。

解説

今日のお話の中に、福音(神の良い知らせ)の物語が描かれています。このお話の約2000年後に、イエス様はイサクのように木を担いで丘を登ります。イエス様はご自身の父である神にすべてを委ねられ、犠牲となられました。イエス様は神の子羊と呼ばれています(ヨハネによる福音書1章29節)。これは、創世記22章8節でアブラハムが、神ご自身が備えてくださると言っていた子羊のことです。しかし、イエス様が丘の上で木で作られた十字架にはりつけられたとき、アブラハムがそうしたようには、父なる神の手は止まりませんでした。イエス様は私たちの代わりに、私たちの神への背きの罪のための犠牲(いけにえ、なだめの供え物)となられたのです(ヨハネの手紙第一4章10節)。

 

Reading #7

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12月 7日

創世記 25章19–21, 24–26

19 これはアブラハムの子イサクの歴史である。アブラハムはイサクを生んだ。20 イサクが、パダン・アラムのアラム人ベトエルの娘で、アラム人ラバンの妹であるリベカを妻にめとったときは、四十歳であった。21 イサクは自分の妻のために主に祈願した。彼女が不妊の女であったからである。主は彼の祈りに答えられた。それで彼の妻リベカはみごもった。

24 出産の時が満ちると、見よ、ふたごが胎内にいた。25 最初に出て来た子は、赤くて、全身毛衣のようであった。それでその子をエサウと名づけた。26 そのあとで弟が出て来たが、その手はエサウのかかとをつかんでいた。それでその子をヤコブと名づけた。イサクは彼らを生んだとき、六十歳であった。

創世記 28章10–15

10 ヤコブはベエル・シェバを立って、カランへと旅立った。11 ある所に着いたとき、ちょうど日が沈んだので、そこで一夜を明かすことにした。彼はその所の石の一つを取り、それを枕にして、その場所で横になった。12 そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが地に向けて立てられている。その頂は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしている。13 そして、見よ。主が彼のかたわらに立っておられた。そして仰せられた。「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、主である。わたしはあなたが横たわっているこの地を、あなたとあなたの子孫とに与える。14 あなたの子孫は地のちりのように多くなり、あなたは、西、東、北、南へと広がり、地上のすべての民族は、あなたとあなたの子孫によって祝福される。15 見よ。わたしはあなたとともにあり、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ戻そう。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。」

解説

今日のお話では、アブラハムに与えられた約束が子孫であるヤコブに受け継がれています。ヤコブという名前は「だます者」という意味でしたが、のちに「イスラエル」、つまり「神と戦う者」という意味に変えられます(創世記32章22-32節)。この約2000年後に、イエス様はナタナエルという男と出会い、その男を「ほんとうのイスラエル人」と呼びます。つまり、ナタナエルの中には「だます心」や「ヤコブらしさ」はなかったのです(ヨハネによる福音書1章47節)。イエス様はナタナエルが、ヤコブの夢に出てきたはしごの夢のように、人の子であるイエス様の上を神の御使いたち(天使)が上り下りするのを見るだろうと言います(ヨハネによる福音書1章51節)。はしごは神へとつながる道を表しています。イエス様は神の民、教会、つまり新しいイスラエル人のための、神へとつながる新しくてより素晴らしい道なのです。

 

Reading #8

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12月 8日

創世記 37章

1 ヤコブは、父が一時滞在していた地、カナンの地に住んでいた。2 これはヤコブの歴史である。ヨセフは十七歳のとき、彼の兄たちと羊の群れを飼っていた。彼はまだ手伝いで、父の妻ビルハの子らやジルパの子らといっしょにいた。ヨセフは彼らの悪いうわさを父に告げた。3 イスラエルは、彼の息子たちのだれよりもヨセフを愛していた。それはヨセフが彼の年寄り子であったからである。それで彼はヨセフに、そでつきの長服を作ってやっていた。4 彼の兄たちは、父が兄弟たちのだれよりも彼を愛しているのを見て、彼を憎み、彼と穏やかに話すことができなかった。5 あるとき、ヨセフは夢を見て、それを兄たちに告げた。すると彼らは、ますます彼を憎むようになった。6 ヨセフは彼らに言った。「どうか私の見たこの夢を聞いてください。7 見ると、私たちは畑で束をたばねていました。すると突然、私の束が立ち上がり、しかもまっすぐに立っているのです。見ると、あなたがたの束が回りに来て、私の束におじぎをしました。」8 兄たちは彼に言った。「おまえは私たちを治める王になろうとするのか。私たちを支配しようとでも言うのか。」こうして彼らは、夢のことや、ことばのことで、彼をますます憎むようになった。9 ヨセフはまた、ほかの夢を見て、それを兄たちに話した。彼は、「また、私は夢を見ましたよ。見ると、太陽と月と十一の星が私を伏し拝んでいるのです。」と言った。10 ヨセフが父や兄たちに話したとき、父は彼をしかって言った。「おまえの見た夢は、いったい何なのだ。私や、おまえの母上、兄さんたちが、おまえのところに進み出て、地に伏しておまえを拝むとでも言うのか。」11 兄たちは彼をねたんだが、父はこのことを心に留めていた。12 その後、兄たちはシェケムで父の羊の群れを飼うために出かけて行った。13 それで、イスラエルはヨセフに言った。「おまえの兄さんたちはシェケムで群れを飼っている。さあ、あの人たちのところに使いに行ってもらいたい。」すると答えた。「はい。まいります。」14 また言った。「さあ、行って兄さんたちや、羊の群れが無事であるかを見て、そのことを私に知らせに帰って来ておくれ。」こうして彼をヘブロンの谷から使いにやった。それで彼はシェケムに行った。15 彼が野をさまよっていると、ひとりの人が彼に出会った。その人は尋ねて言った。「何を捜しているのですか。」16 ヨセフは言った。「私は兄たちを捜しているところです。どこで群れを飼っているか教えてください。」17 するとその人は言った。「ここから、もう立って行ったはずです。あの人たちが、『ドタンのほうに行こうではないか。』と言っているのを私が聞いたからです。」そこでヨセフは兄たちのあとを追って行き、ドタンで彼らを見つけた。18 彼らは、ヨセフが彼らの近くに来ないうちに、はるかかなたに、彼を見て、彼を殺そうとたくらんだ。19 彼らは互いに言った。「見ろ。あの夢見る者がやって来る。20 さあ、今こそ彼を殺し、どこかの穴に投げ込んで、悪い獣が食い殺したと言おう。そして、あれの夢がどうなるかを見ようではないか。」21 しかし、ルベンはこれを聞き、彼らの手から彼を救い出そうとして、「あの子のいのちを打ってはならない。」と言った。22 ルベンはさらに言った。「血を流してはならない。彼を荒野のこの穴に投げ込みなさい。彼に手を下してはならない。」ヨセフを彼らの手から救い出し、父のところに返すためであった。23 ヨセフが兄たちのところに来たとき、彼らはヨセフの長服、彼が着ていたそでつきの長服をはぎ取り、24 彼を捕えて、穴の中に投げ込んだ。その穴はからで、その中には水がなかった。25 それから彼らはすわって食事をした。彼らが目を上げて見ると、そこに、イシュマエル人の隊商がギルアデから来ていた。らくだには樹膠と乳香と没薬を背負わせ、彼らはエジプトへ下って行くところであった。26 すると、ユダが兄弟たちに言った。「弟を殺し、その血を隠したとて、何の益になろう。27 さあ、ヨセフをイシュマエル人に売ろう。われわれが彼に手をかけてはならない。彼はわれわれの肉親の弟だから。」兄弟たちは彼の言うことを聞き入れた。28 そのとき、ミデヤン人の商人が通りかかった。それで彼らはヨセフを穴から引き上げ、ヨセフを銀二十枚でイシュマエル人に売った。イシュマエル人はヨセフをエジプトへ連れて行った。29 さて、ルベンが穴のところに帰って来ると、なんと、ヨセフは穴の中にいなかった。彼は自分の着物を引き裂き、30 兄弟たちのところに戻って、言った。「あの子がいない。ああ、私はどこへ行ったらよいのか。」31 彼らはヨセフの長服を取り、雄やぎをほふって、その血に、その長服を浸した。32 そして、そのそでつきの長服を父のところに持って行き、彼らは、「これを私たちが見つけました。どうか、あなたの子の長服であるかどうか、お調べになってください。」と言った。33 父は、それを調べて、言った。「これはわが子の長服だ。悪い獣にやられたのだ。ヨセフはかみ裂かれたのだ。」34 ヤコブは自分の着物を引き裂き、荒布を腰にまとい、幾日もの間、その子のために泣き悲しんだ。35 彼の息子、娘たちがみな、来て、父を慰めたが、彼は慰められることを拒み、「私は、泣き悲しみながら、よみにいるわが子のところに下って行きたい。」と言った。こうして父は、その子のために泣いた。36 あのミデヤン人はエジプトで、パロの廷臣、その侍従長ポティファルにヨセフを売った。

創世記 45章4b–11

4 ヨセフは兄弟たちに言った。「私はあなたがたがエジプトに売った弟のヨセフです。5 今、私をここに売ったことで心を痛めたり、怒ったりしてはなりません。神はいのちを救うために、あなたがたより先に、私を遣わしてくださったのです。6 この二年の間、国中にききんがあったが、まだあと五年は耕すことも刈り入れることもないでしょう。7 それで神は私をあなたがたより先にお遣わしになりました。それは、あなたがたのために残りの者をこの地に残し、また、大いなる救いによってあなたがたを生きながらえさせるためだったのです。8 だから、今、私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです。神は私をパロには父とし、その全家の主とし、またエジプト全土の統治者とされたのです。9 それで、あなたがたは急いで父上のところに上って行き、言ってください。『あなたの子ヨセフがこう言いました。神は私をエジプト全土の主とされました。ためらわずに私のところに下って来てください。10 あなたはゴシェンの地に住み、私の近くにいることになります。あなたも、あなたの子と孫、羊と牛、またあなたのものすべて。11 ききんはあと五年続きますから、あなたも家族も、また、すべてあなたのものが、困ることのないように、私はあなたをそこで養いましょう。』と。

解説

ヨセフのお話は、イエス様のお話の前触れ(プレビュー)となるために神によって紡がれました。ヨセフもイエス様もどちらも嫌われ、裏切られ、銀の硬貨のために売られ、根拠もなく責められ、そして権威のある立場へと引き上げられました。イエス様は、ヨセフが自分の兄弟たちを赦したように、イエス様を裏切られた私たちを赦してくださいます。

 

Reading #9

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12月 9日

出エジプト記1章

1 さて、ヤコブといっしょに、それぞれ自分の家族を連れて、エジプトへ行ったイスラエルの子たちの名は次のとおりである。2 ルベン、シメオン、レビ、ユダ。3 イッサカル、ゼブルンと、ベニヤミン。4 ダンとナフタリ。ガドとアシェル。5 ヤコブから生まれた者の総数は七十人であった。ヨセフはすでにエジプトにいた。6 そしてヨセフもその兄弟たちも、またその時代の人々もみな死んだ。7 イスラエル人は多産だったので、おびただしくふえ、すこぶる強くなり、その地は彼らで満ちた。8 さて、ヨセフのことを知らない新しい王がエジプトに起こった。9 彼は民に言った。「見よ。イスラエルの民は、われわれよりも多く、また強い。10 さあ、彼らを賢く取り扱おう。彼らが多くなり、いざ戦いというときに、敵側についてわれわれと戦い、この地から出て行くといけないから。」11 そこで、彼らを苦役で苦しめるために、彼らの上に労務の係長を置き、パロのために倉庫の町ピトムとラメセスを建てた。12 しかし苦しめれば苦しめるほど、この民はますますふえ広がったので、人々はイスラエル人を恐れた。13 それでエジプトはイスラエル人に過酷な労働を課し、14 粘土やれんがの激しい労働や、畑のあらゆる労働など、すべて、彼らに課する過酷な労働で、彼らの生活を苦しめた。15 また、エジプトの王は、ヘブル人の助産婦たちに言った。そのひとりの名はシフラ、もうひとりの名はプアであった。16 彼は言った。「ヘブル人の女に分娩させるとき、産み台の上を見て、もしも男の子なら、それを殺さなければならない。女の子なら、生かしておくのだ。」17 しかし、助産婦たちは神を恐れ、エジプトの王が命じたとおりにはせず、男の子を生かしておいた。18 そこで、エジプトの王はその助産婦たちを呼び寄せて言った。「なぜこのようなことをして、男の子を生かしておいたのか。」19 助産婦たちはパロに答えた。「ヘブル人の女はエジプト人の女と違って活力があるので、助産婦が行く前に産んでしまうのです。」20 神はこの助産婦たちによくしてくださった。それで、イスラエルの民はふえ、非常に強くなった。21 助産婦たちは神を恐れたので、神は彼女たちの家を栄えさせた。

出エジプト記2章1–9, 23–25

1 さて、レビの家のひとりの人がレビ人の娘をめとった。2 女はみごもって、男の子を産んだが、そのかわいいのを見て、三か月の間その子を隠しておいた。3 しかしもう隠しきれなくなったので、パピルス製のかごを手に入れ、それに瀝青と樹脂とを塗って、その子を中に入れ、ナイルの岸の葦の茂みの中に置いた。4 その子の姉が、その子がどうなるかを知ろうとして、遠く離れて立っていたとき、5 パロの娘が水浴びをしようとナイルに降りて来た。彼女の侍女たちはナイルの川辺を歩いていた。彼女は葦の茂みにかごがあるのを見、はしためをやって、それを取って来させた。6 それをあけると、子どもがいた。なんと、それは男の子で、泣いていた。彼女はその子をあわれに思い、「これはきっとヘブル人の子どもです。」と言った。7 そのとき、その子の姉がパロの娘に言った。「あなたに代わって、その子に乳を飲ませるため、私が行って、ヘブル女のうばを呼んでまいりましょうか。」8 パロの娘が「そうしておくれ。」と言ったので、おとめは行って、その子の母を呼んで来た。9 パロの娘は彼女に言った。「この子を連れて行き、私に代わって乳を飲ませてください。私があなたの賃金を払いましょう。」それで、その女はその子を引き取って、乳を飲ませた。

23 それから何年もたって、エジプトの王は死んだ。イスラエル人は労役にうめき、わめいた。彼らの労役の叫びは神に届いた。24 神は彼らの嘆きを聞かれ、アブラハム、イサク、ヤコブとの契約を思い起こされた。25 神はイスラエル人をご覧になった。神はみこころを留められた。

出エジプト記3章

1 モーセは、ミデヤンの祭司で彼のしゅうと、イテロの羊を飼っていた。彼はその群れを荒野の西側に追って行き、神の山ホレブにやって来た。2 すると主の使いが彼に、現われた。柴の中の火の炎の中であった。よく見ると、火で燃えていたのに柴は焼け尽きなかった。3 モーセは言った。「なぜ柴が燃えていかないのか、あちらへ行ってこの大いなる光景を見ることにしよう。」4 主は彼が横切って見に来るのをご覧になった。神は柴の中から彼を呼び、「モーセ、モーセ。」と仰せられた。彼は「はい。ここにおります。」と答えた。5 神は仰せられた。「ここに近づいてはいけない。あなたの足のくつを脱げ。あなたの立っている場所は、聖なる地である。」6 また仰せられた。「わたしは、あなたの父の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。」モーセは神を仰ぎ見ることを恐れて、顔を隠した。7 主は仰せられた。「わたしは、エジプトにいるわたしの民の悩みを確かに見、追い使う者の前の彼らの叫びを聞いた。わたしは彼らの痛みを知っている。8 わたしが下って来たのは、彼らをエジプトの手から救い出し、その地から、広い良い地、乳と蜜の流れる地、カナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人のいる所に、彼らを上らせるためだ。9 見よ。今こそ、イスラエル人の叫びはわたしに届いた。わたしはまた、エジプトが彼らをしいたげているそのしいたげを見た。10 今、行け。わたしはあなたをパロのもとに遣わそう。わたしの民イスラエル人をエジプトから連れ出せ。」11 モーセは神に申し上げた。「私はいったい何者なのでしょう。パロのもとに行ってイスラエル人をエジプトから連れ出さなければならないとは。」12 神は仰せられた。「わたしはあなたとともにいる。これがあなたのためのしるしである。わたしがあなたを遣わすのだ。あなたが民をエジプトから導き出すとき、あなたがたは、この山で、神に仕えなければならない。」13 モーセは神に申し上げた。「今、私はイスラエル人のところに行きます。私が彼らに『あなたがたの父祖の神が、私をあなたがたのもとに遣わされました。』と言えば、彼らは、『その名は何ですか。』と私に聞くでしょう。私は、何と答えたらよいのでしょうか。」14 神はモーセに仰せられた。「わたしは、『わたしはある。』という者である。」また仰せられた。「あなたはイスラエル人にこう告げなければならない。『わたしはあるという方が、私をあなたがたのところに遣わされた。』と。」15 神はさらにモーセに仰せられた。「イスラエル人に言え。あなたがたの父祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主が、私をあなたがたのところに遣わされた、と言え。これが永遠にわたしの名、これが代々にわたってわたしの呼び名である。16 行って、イスラエルの長老たちを集めて、彼らに言え。あなたがたの父祖の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神、主が、私に現われて仰せられた。『わたしはあなたがたのこと、またエジプトであなたがたがどういうしうちを受けているかを確かに心に留めた。17 それで、わたしはあなたがたをエジプトでの悩みから救い出し、カナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の地、乳と蜜の流れる地へ上らせると言ったのである。』18 彼らはあなたの声に聞き従おう。あなたはイスラエルの長老たちといっしょにエジプトの王のところに行き、彼に『ヘブル人の神、主が私たちとお会いになりました。どうか今、私たちに荒野へ三日の道のりの旅をさせ、私たちの神、主にいけにえをささげさせてください。』と言え。19 しかし、エジプトの王は強いられなければ、あなたがたを行かせないのを、わたしはよく知っている。20 わたしはこの手を伸ばし、エジプトのただ中で行なうあらゆる不思議で、エジプトを打とう。こうしたあとで、彼はあなたがたを去らせよう。21 わたしは、エジプトがこの民に好意を持つようにする。あなたがたは出て行くとき、何も持たずに出て行ってはならない。

解説

モーセに燃える柴を通して話されるそのときまで、神はご自身の名前を人々に明らかにされませんでした。「ヤハウェ」あるいは「私はある」が神の名前です。この約1500年後に、宗教指導者たちはイエス様に、アブラハムがどのようにイエス様自身について語っているのかとたずねました(ヨハネによる福音書8:48-59)。そこでイエス様はこう言われました。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。アブラハムが生まれる前から、わたしはいるのです」(「わたしはいる」は「私はある」、つまり神の名前。)この言葉によって、イエス様は自分がヤハウェ、唯一無二の創造主である神であると主張されたのです。

 

Reading #10

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12月 10日

出エジプト記20章1–17節

1 それから神はこれらのことばを、ことごとく告げて仰せられた。2 「わたしは、あなたをエジプトの国、奴隷の家から連れ出した、あなたの神、主である。3 あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。4 あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない。5 それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、ねたむ神、わたしを憎む者には、父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし、6 わたしを愛し、わたしの命令を守る者には、恵みを千代にまで施すからである。7 あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。主は、御名をみだりに唱える者を、罰せずにはおかない。8 安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。9 六日間、働いて、あなたのすべての仕事をしなければならない。10 しかし七日目は、あなたの神、主の安息である。あなたはどんな仕事もしてはならない。――あなたも、あなたの息子、娘、それにあなたの男奴隷や女奴隷、家畜、また、あなたの町囲みの中にいる在留異国人も。――11 それは主が六日のうちに、天と地と海、またそれらの中にいるすべてのものを造り、七日目に休まれたからである。それゆえ、主は安息日を祝福し、これを聖なるものと宣言された。12 あなたの父と母を敬え。あなたの神、主が与えようとしておられる地で、あなたの齢が長くなるためである。13 殺してはならない。14 姦淫してはならない。15 盗んではならない。16 あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない。17 あなたの隣人の家を欲しがってはならない。すなわち隣人の妻、あるいは、その男奴隷、女奴隷、牛、ろば、すべてあなたの隣人のものを、欲しがってはならない。」

解説

イエス様は、神の完ぺきな律法を与えられた新しいモーセです。イエス様はご自身の教えと人生において、実際に神の義の標準を保たれました。また、すべての時代のすべての人のために犠牲(いけにえ)として死なれることで、律法を成就されました。

 

Reading #11

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12月 11日

サムエル記上16章1–13節

1 主はサムエルに仰せられた。「いつまであなたはサウルのことで悲しんでいるのか。わたしは彼をイスラエルの王位から退けている。角に油を満たして行け。あなたをベツレヘム人エッサイのところへ遣わす。わたしは彼の息子たちの中に、わたしのために、王を見つけたから。」2 サムエルは言った。「私はどうして行けましょう。サウルが聞いたら、私を殺すでしょう。」主は仰せられた。「あなたは群れのうちから一頭の雌の子牛を取り、『主にいけにえをささげに行く。』と言え。3 いけにえをささげるときに、エッサイを招け。あなたのなすべきことを、このわたしが教えよう。あなたはわたしのために、わたしが言う人に油をそそげ。」4 サムエルは主が告げられたとおりにして、ベツレヘムへ行った。すると町の長老たちは恐れながら彼を迎えて言った。「平和なことでおいでになったのですか。」5 サムエルは答えた。「平和なことです。主にいけにえをささげるために来ました。私がいけにえをささげるとき、あなたがたは身を聖別して私といっしょに来なさい。」こうして、サムエルはエッサイとその子たちを聖別し、彼らを、いけにえをささげるために招いた。6 彼らが来たとき、サムエルはエリアブを見て、「確かに、主の前で油をそそがれる者だ。」と思った。7 しかし主はサムエルに仰せられた。「彼の容貌や、背の高さを見てはならない。わたしは彼を退けている。人が見るようには見ないからだ。人はうわべを見るが、主は心を見る。」8 エッサイはアビナダブを呼んで、サムエルの前にすすませた。サムエルは、「この者もまた、主は選んでおられない。」と言った。9 エッサイはシャマを進ませたが、サムエルは、「この者もまた、主は選んではおられない。」と言った。10 こうしてエッサイは七人の息子をサムエルの前に進ませたが、サムエルはエッサイに言った。「主はこの者たちを選んではおられない。」11 サムエルはエッサイに言った。「子どもたちはこれで全部ですか。」エッサイは答えた。「まだ末の子が残っています。あれは今、羊の番をしています。」サムエルはエッサイに言った。「人をやって、その子を連れて来なさい。その子がここに来るまで、私たちは座に着かないから。」12 エッサイは人をやって、彼を連れて来させた。その子は血色の良い顔で、目が美しく、姿もりっぱだった。主は仰せられた。「さあ、この者に油を注げ。この者がそれだ。」13 サムエルは油の角を取り、兄弟たちの真中で彼に油をそそいだ。主の霊がその日以来、ダビデの上に激しく下った。サムエルは立ち上がってラマへ帰った。

解説

ダビデが無視されたのと同じように、イエス様も容姿において人を惹きつけるものはありませんでした(イザヤ書53章2-3節)。イエス様はダビデが無視されたように人々から拒絶されましたが、最後にはすべてのものより高く引き上げられることになりました(マタイによる福音書21章42節)。

 

Reading #12

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12月 12日

サムエル記下5章4–5節

4 ダビデは三十歳で王となり、四十年間、王であった。5 ヘブロンで七年六か月、ユダを治め、エルサレムで三十三年、全イスラエルとユダを治めた。

サムエル記下7章1–29節

1 王が自分の家に住み、主が周囲の敵から守って、彼に安息を与えられたとき、2 王は預言者ナタンに言った。「ご覧ください。この私が杉材の家に住んでいるのに、神の箱は天幕の中にとどまっています。」3 すると、ナタンは王に言った。「さあ、あなたの心にあることをみな行ないなさい。主があなたとともにおられるのですから。」4 その夜のことである。次のような主のことばがナタンにあった。5 「行って、わたしのしもべダビデに言え。主はこう仰せられる。あなたはわたしのために、わたしの住む家を建てようとしているのか。6 わたしは、エジプトからイスラエル人を導き上った日以来、今日まで、家に住んだことはなく、天幕、すなわち幕屋にいて、歩んできた。7 わたしがイスラエル人のすべてと歩んできたどんな所ででも、わたしが、民イスラエルを牧せよと命じたイスラエル部族の一つにでも、『なぜ、あなたがたはわたしのために杉材の家を建てなかったのか。』と、一度でも、言ったことがあろうか。8 今、わたしのしもべダビデにこう言え。万軍の主はこう仰せられる。わたしはあなたを、羊の群れを追う牧場からとり、わたしの民イスラエルの君主とした。9 そして、あなたがどこに行っても、あなたとともにおり、あなたの前であなたのすべての敵を断ち滅ぼした。わたしは地上の大いなる者の名に等しい大いなる名をあなたに与える。10 わたしが、わたしの民イスラエルのために一つの場所を定め、民を住みつかせ、民がその所に住むなら、もはや民は恐れおののくことはない。不正な者たちも、初めのころのように重ねて民を苦しめることはない。11 それは、わたしが、わたしの民イスラエルの上にさばきつかさを任命したころのことである。わたしはあなたをすべての敵から守って、安息を与える。さらに主はあなたに告げる。『主はあなたのために一つの家を造る。』12 あなたの日数が満ち、あなたがあなたの先祖たちとともに眠るとき、わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子を、あなたのあとに起こし、彼の王国を確立させる。13 彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしはその王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。14 わたしは彼にとって父となり、彼はわたしにとって子となる。もし彼が罪を犯すときは、わたしは人の杖、人の子のむちをもって彼を懲らしめる。15 しかし、わたしは、あなたの前からサウルを取り除いて、わたしの恵みをサウルから取り去ったが、わたしの恵みをそのように、彼から取り去ることはない。16 あなたの家とあなたの王国とは、わたしの前にとこしえまでも続き、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ。」17 ナタンはこれらすべてのことばと、これらすべての幻とを、そのままダビデに告げた。18 ダビデ王は行って主の前に座し、そして言った。「神、主よ。私がいったい何者であり、私の家が何であるからというので、あなたはここまで私を導いてくださったのですか。19 神、主よ。この私はあなたの御目には取るに足りない者でしたのに、あなたは、このしもべの家にも、はるか先のことまで告げてくださいました。神、主よ。これが人の定めでしょうか。20 神、主よ。このダビデは、このうえ、あなたに何をつけ加えて申し上げることができましょう。あなたはこのしもべをよくご存じです。21 あなたは、ご自分の約束のために、あなたのみこころのままに、この大いなることのすべてを行ない、このしもべにそれを知らせてくださいました。22 それゆえ、神、主よ。あなたは大いなる方です。私たちの耳にはいるすべてについて、あなたのような方はほかになく、あなたのほかに神はありません。23 また、地上のどの国民があなたの民のよう、イスラエルのようでしょう。神ご自身が来られて、この民を贖い、これをご自身の民とし、これにご自身の名を置かれました。あなたは、ご自身の国のために、あなたの民の前で、大いなる恐るべきことを行ない、この民をあなたのためにエジプトから、そして国々とその神々から贖ってくださいました。24 こうして、あなたの民イスラエルをとこしえまでもあなたの民として立てられました。主よ。あなたは彼らの神となられました。25 どうか、神、主よ。あなたが、このしもべとその家について約束されたことを、とこしえまでも守り、あなたの約束どおりに行なってください。26 あなたの御名がとこしえまでもあがめられ、『万軍の主はイスラエルの神。』と言われますように。あなたのしもべダビデの家が御前に堅く立つことができますように。27 イスラエルの神、万軍の主よ。あなたは、このしもべの耳にはっきり、『わたしが、あなたのために家を建てる。』と言われました。それゆえ、このしもべは、この祈りをあなたに祈る勇気を得たのです。28 今、神、主よ。あなたこそ神であられます。あなたのおことばはまことです。あなたは、このしもべに、この良いことを約束してくださいました。29 今、どうぞあなたのしもべの家を祝福して、とこしえに御前に続くようにしてください。神、主よ。あなたが、約束されました。あなたの祝福によって、

解説

神はダビデの子孫のひとりを永遠に王とすることを約束されました。この王とは、イエス様のことです。イエス様はいつかこの地上に再臨され、すべての創造物を支配するご自身の王国(神の御国)を確立されます。

 

Reading #13

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12月 13日

イザヤ書 7章10–25節

10 主は再び、アハズに告げてこう仰せられた。11 「あなたの神、主から、しるしを求めよ。よみの深み、あるいは、上の高いところから。」12 するとアハズは言った。「私は求めません。主を試みません。」13 そこでイザヤは言った。「さあ、聞け。ダビデの家よ。あなたがたは、人々を煩わすのは小さなこととし、私の神までも煩わすのか。14 それゆえ、主みずから、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ。処女がみごもっている。そして男の子を産み、その名を『インマヌエル』と名づける。15 この子は、悪を退け、善を選ぶことを知るころまで、凝乳と蜂蜜を食べる。16 それは、まだその子が、悪を退け、善を選ぶことも知らないうちに、あなたが恐れているふたりの王の土地は、捨てられるからだ。17 主は、あなたとあなたの民とあなたの父の家に、エフライムがユダから離れた日以来、まだ来たこともない日を来させる。それは、アッシリヤの王だ。」18 その日になると、主はエジプトの川々の果てにいるあのはえ、アッシリヤの地にいるあの蜂に合図される。19 すると、彼らはやって来て、みな、険しい谷、岩の割れ目、すべてのいばらの茂み、すべての牧場に巣くう。20 その日、主はユーフラテス川の向こうで雇ったかみそり、すなわち、アッシリヤの王を使って、頭と足の毛をそり、ひげまでもそり落とす。21 その日になると、ひとりの人が雌の子牛一頭と羊二頭を飼う。22 これらが乳を多く出すので、凝乳を食べるようになる。国のうちに残されたすべての者が凝乳と蜂蜜を食べるようになる。23 その日になると、ぶどう千株のある、銀千枚に値する地所もみな、いばらとおどろのものとなる。24 全土がいばらとおどろになるので、人々は弓矢を持ってそこに行く。25 くわで耕されたすべての山も、あなたはいばらとおどろを恐れて、そこに行かない。そこは牛の放牧地、羊の踏みつける所となる。

イザヤ書 9章1–7節

1 しかし、苦しみのあった所に、やみがなくなる。先にはゼブルンの地とナフタリの地は、はずかしめを受けたが、後には海沿いの道、ヨルダン川のかなた、異邦人のガリラヤは光栄を受けた。2 やみの中を歩んでいた民は、大きな光を見た。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が照った。3 あなたはその国民をふやし、その喜びをまし加えられた。彼らは刈り入れ時に喜ぶように、分捕り物を分けるときに楽しむように、あなたの御前で喜んだ。4 あなたが彼の重荷のくびきと、肩のむち、彼をしいたげる者の杖を、ミデヤンの日になされたように粉々に砕かれたからだ。5 戦場ではいたすべてのくつ、血にまみれた着物は、焼かれて、火のえじきとなる。6 ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。7 その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に着いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これをささえる。今より、とこしえまで。万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。 

解説

イザヤ書はイエス様の生まれる700年前に書かれました。イザヤを通して、神はメシヤ(救い主)が来るというしるしを与えられました。このしるしとは、処女がみごもって男の子を産むというものでした。マリアは処女でありながら、イエス様を産みました(マタイによる福音書1章18-25章)。イザヤ書の9章には、イエス様は来られて、平和と正義にあふれた、永遠の王国を建てられることが書かれています。

 

Reading #14

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12月 14日

ミカ書 4章1–5節

1 終わりの日に、主の家の山は、山々の頂に堅く立ち、丘々よりもそびえ立ち、国々の民はそこに流れて来る。2 多くの異邦の民が来て言う。「さあ、主の山、ヤコブの神の家に上ろう。主はご自分の道を、私たちに教えてくださる。私たちはその小道を歩もう。」それは、シオンからみおしえが出、エルサレムから主のことばが出るからだ。3 主は多くの国々の民の間をさばき、遠く離れた強い国々に、判決を下す。彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない。4 彼らはみな、おのおの自分のぶどうの木の下や、いちじくの木の下にすわり、彼らを脅かす者はいない。まことに、万軍の主の御口が告げられる。5 まことに、すべての国々の民は、おのおの自分の神の名によって歩む。しかし、私たちは、世々限りなく、私たちの神、主の御名によって歩もう。

解説

神はさまざまな預言者を通して、地上にいるすべての国のすべての人のために完璧な王国(神の御国)を確立するという多くの約束をしてくださいました。マラキ書4章では、神がご自身の支配を確立され、すべての人を公正にさばき、戦いや争いはなくなり、すべての場所に平和が満ちると約束されています。イエス様はいつの日かやってくるこの未来の御国で平和を立て上げられる世界のさばき主であり、王です。

 

Reading #15

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12月 15日

ミカ書 5章1–4節

1 今、軍隊の娘よ。勢ぞろいせよ。とりでが私たちに対して設けられ、彼らは、イスラエルのさばきつかさの頬を杖で打つ。2 ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、わたしのために、イスラエルの支配者になる者が出る。その出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである。3 それゆえ、産婦が子を産む時まで、彼らはそのままにしておかれる。彼の兄弟のほかの者はイスラエルの子らのもとに帰るようになる。4 彼は立って、主の力と、彼の神、主の御名の威光によって群れを飼い、彼らは安らかに住まう。今や、彼の威力が地の果てまで及ぶからだ。

解説

これはイエス様が誕生する地ベツレヘムについての預言です。ベツレヘムから出てくる支配とは、永遠の昔からの定めによるものです。つまり、はじめから永遠に存在されているイエス様による支配です(ヨハネによる福音書1章1-18節)。

 

Reading #16

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12月 16日

ルカ 1章26–38節

26 ところで、その六か月目に、御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女のところに来た。27 この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリヤといった。28 御使いは、はいって来ると、マリヤに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」29 しかし、マリヤはこのことばに、ひどくとまどって、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。30 すると御使いが言った。「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。31 ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。32 その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また、神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。33 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません。」34 そこで、マリヤは御使いに言った。「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」35 御使いは答えて言った。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。36 ご覧なさい。あなたの親類のエリサベツも、あの年になって男の子を宿しています。不妊の女といわれていた人なのに、今はもう六か月です。37 神にとって不可能なことは一つもありません。」38 マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」こうして御使いは彼女から去って行った。

解説

マリアという人は、信じられないような知らせを受けた女性でした。マリアの国の人たち(つまり全世界)を救われる方が赤ちゃんとしてお産まれになることになっていて、彼女がその赤ちゃんの母親になるというのです。マリアは結婚しておらず、それまで男性といっしょになったこともありませんでしたが、神の力によって男の子を授かることになっていたのです。イエス様は小さな赤ちゃんとして来られて、神の家族であるイスラエルの人々と生涯を過ごすことになっていました。

 

Reading #17

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12月 17日

マタイ 1章18–25節

18 イエス・キリストの誕生は次のようであった。その母マリヤはヨセフの妻と決まっていたが、ふたりがまだいっしょにならないうちに、聖霊によって身重になったことがわかった。19 夫のヨセフは正しい人であって、彼女をさらし者にはしたくなかったので、内密に去らせようと決めた。20 彼がこのことを思い巡らしていたとき、主の使いが夢に現われて言った。「ダビデの子ヨセフ。恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい。その胎に宿っているものは聖霊によるのです。21 マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」22 このすべての出来事は、主が預言者を通して言われた事が成就するためであった。23 「見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)24 ヨセフは眠りからさめ、主の使いに命じられたとおりにして、その妻を迎え入れ、25 そして、子どもが生まれるまで彼女を知ることがなく、その子どもの名をイエスとつけた。

解説

マタイによる福音書に書かれているイエス様の誕生の話を読むと、私たちは旧約聖書の預言の多くが成就されたことを見ることができます。主の使い(神の御使い、天使のこと)が言った通り、イエス様は私たちと共におられる神、インマヌエルです。「インマヌエル」とは、イザヤ書7章14節でイザヤの預言にある呼び名です。

 

Reading #18

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12月 18日

ルカ 2章1–7節

1 そのころ、全世界の住民登録をせよという勅令が、皇帝アウグストから出た。2 これは、クレニオがシリヤの総督であったときの最初の住民登録であった。3 それで、人々はみな、登録のために、それぞれ自分の町に向かって行った。4 ヨセフもガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。彼は、ダビデの家系であり血筋でもあったので、5 身重になっているいいなずけの妻マリヤもいっしょに登録するためであった。6 ところが、彼らがそこにいる間に、マリヤは月が満ちて、7 男子の初子を産んだ。それで、布にくるんで、飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったからである。

解説

ルカによる福音書2章には馬小屋の赤ちゃんについて描かれており、ヨハネによる福音書には、この馬小屋で生まれた赤ちゃんが私たちにいのちを与えてくださるために肉体をとってこの世に来られた創造主なる神であると書いています。

 

Reading #19

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12月 19日

ルカ 2章8–20節

8 さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。9 すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。10 御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。11 きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。12 あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」13 すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現われて、神を賛美して言った。14 「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。」15 御使いたちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは互いに話し合った。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」16 そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた。17 それを見たとき、羊飼いたちは、この幼子について告げられたことを知らせた。18 それを聞いた人たちはみな、羊飼いの話したことに驚いた。19 しかしマリヤは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。20 羊飼いたちは、見聞きしたことが、全部御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。

解説

主の使い(神の御使い、天使)は文字通り、「恐るな。私は福音を伝えるのです」と言いました。主の使いは良い知らせを伝えに来たのです。その知らせとは、救い主がお産まれになったという知らせでした。この救い主こそがイエス様、ダビデの町で産まれた、エッサイの根株から生えた新芽です。

 

Reading #20

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12月 20日

ヨハネ 1章1–14節

1 初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。2 この方は、初めに神とともにおられた。3 すべてのものは、この方によって造られた。造られたもので、この方によらずにできたものは一つもない。4 この方にいのちがあった。このいのちは人の光であった。5 光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった。6 神から遣わされたヨハネという人が現われた。7 この人はあかしのために来た。光についてあかしするためであり、すべての人が彼によって信じるためである。8 彼は光ではなかった。ただ光についてあかしするために来たのである。9 すべての人を照らすそのまことの光が世に来ようとしていた。10 この方はもとから世におられ、世はこの方によって造られたのに、世はこの方を知らなかった。11 この方はご自分のくにに来られたのに、ご自分の民は受け入れなかった。12 しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。13 この人々は、血によってではなく、肉の欲求や人の意欲によってでもなく、ただ、神によって生まれたのである。14 ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。

解説

イエス様の弟子のひとりが、イエス様はいのちをもたらす神のことばであると描写しました。イエス様は人として来られ、罪であふれたこの世界に、光としてかがやき出でて来られた方でした。神はイエス様について人々に伝えるために洗礼者ヨハネという名前の男も送りました。イエス様を信じる人々は、地上のすべての国と民族の集まりである神の家族になります(黙示録7章9節)。

 

Reading #21

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12月 21日

マタイ 2章

1 イエスが、ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東方の博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。2 「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」3 それを聞いて、ヘロデ王は恐れ惑った。エルサレム中の人も王と同様であった。4 そこで、王は、民の祭司長たち、学者たちをみな集めて、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。5 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれているからです。6 『ユダの地、ベツレヘム。あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。わたしの民イスラエルを治める支配者が、あなたから出るのだから。』」7 そこで、ヘロデはひそかに博士たちを呼んで、彼らから星の出現の時間を突き止めた。8 そして、こう言って彼らをベツレヘムに送った。「行って幼子のことを詳しく調べ、わかったら知らせてもらいたい。私も行って拝むから。」9 彼らは王の言ったことを聞いて出かけた。すると、見よ、東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった。10 その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。11 そしてその家にはいって、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。そして、宝の箱をあけて、黄金、乳香、没薬を贈り物としてささげた。12 それから、夢でヘロデのところへ戻るなという戒めを受けたので、別の道から自分の国へ帰って行った。

13 彼らが帰って行ったとき、見よ、主の使いが夢でヨセフに現われて言った。「立って、幼子とその母を連れ、エジプトへ逃げなさい。そして、私が知らせるまで、そこにいなさい。ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています。」14 そこで、ヨセフは立って、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちのき、15 ヘロデが死ぬまでそこにいた。これは、主が預言者を通して、「わたしはエジプトから、わたしの子を呼び出した。」と言われた事が成就するためであった。

16 その後、ヘロデは、博士たちにだまされたことがわかると、非常におこって、人をやって、ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた。その年令は博士たちから突き止めておいた時間から割り出したのである。

解説

悪い王様のヘロデ王は、「ユダヤ人の王」としてお生まれになられたイエス様が生まれたことを知ったとき、イエス様を殺そうとしました。この「ユダヤ人の王」という称号は、十字架にかけられたときイエス様の頭の上につけられた罪状を書いた札の称号と同じ称号です。イエス様がご自身は王であると主張されたことは、イエス様が生まれたときから死ぬまで、そして今日にいたるまで人々の論争の的であり、そして多くの人にとってうまく納得できない主張として捉えられています。

 

Reading #22

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12月 22日

ヨハネ 1章19–34節

19 ヨハネの証言は、こうである。ユダヤ人たちが祭司とレビ人をエルサレムからヨハネのもとに遣わして、「あなたはどなたですか。」と尋ねさせた。20 彼は告白して否まず、「私はキリストではありません。」と言明した。21 また、彼らは聞いた。「では、いったい何ですか。あなたはエリヤですか。」彼は言った。「そうではありません。」「あなたはあの預言者ですか。」彼は答えた。「違います。」22 そこで、彼らは言った。「あなたはだれですか。私たちを遣わした人々に返事をしたいのですが、あなたは自分を何だと言われるのですか。」23 彼は言った。「私は、預言者イザヤが言ったように『主の道をまっすぐにせよ。』と荒野で叫んでいる者の声です。」24 彼らは、パリサイ人の中から遣わされたのであった。25 彼らはまた尋ねて言った。「キリストでもなく、エリヤでもなく、またあの預言者でもないなら、なぜ、あなたはバプテスマを授けているのですか。」26 ヨハネは答えて言った。「私は水でバプテスマを授けているが、あなたがたの中に、あなたがたの知らない方が立っておられます。27 その方は私のあとから来られる方で、私はその方のくつのひもを解く値うちもありません。」28 この事があったのは、ヨルダンの向こう岸のベタニヤであって、ヨハネはそこでバプテスマを授けていた。

29 その翌日、ヨハネは自分のほうにイエスが来られるのを見て言った。「見よ、世の罪を取り除く神の小羊。30 私が『私のあとから来る人がある。その方は私にまさる方である。私より先におられたからだ。』と言ったのは、この方のことです。31 私もこの方を知りませんでした。しかし、この方がイスラエルに明らかにされるために、私は来て、水でバプテスマを授けているのです。」32 またヨハネは証言して言った。「御霊が鳩のように天から下って、この方の上にとどまられるのを私は見ました。33 私もこの方を知りませんでした。しかし、水でバプテスマを授けさせるために私を遣わされた方が、私に言われました。『聖霊がある方の上に下って、その上にとどまられるのがあなたに見えたなら、その方こそ、聖霊によってバプテスマを授ける方である。』34 私はそれを見たのです。それで、この方が神の子であると証言しているのです。」

解説

洗礼者ヨハネは、自分はすべての人が聞くべきである重要なメッセージを伝える神からの使者(メッセンジャー)であると言いました。イスラエルの人々に自分はいったい何者で、なにをしているのかとたずねられたとき、ヨハネは人々に悔い改めるように求めることによって主(イエス様)の到来のための準備をしているのだと言いました。ヨハネは、すべての人が自分の神への背きの罪に気づき、神によって罪を洗い流してもらう必要があることを示す方法として水に浸かるように求めました。イエス様がヨハネのもとに来られたとき、ヨハネはまわりの人にイエス様は神への背きの罪を取り除く神の子であり、イエス様が神の霊である聖霊をもって人々に洗礼を授けられることを高らかに宣言しました。

 

Reading #23

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12月 23日

ルカ 22章14–23節

14 さて時間になって、イエスは食卓に着かれ、使徒たちもイエスといっしょに席に着いた。15 イエスは言われた。「わたしは、苦しみを受ける前に、あなたがたといっしょに、この過越の食事をすることをどんなに望んでいたことか。16 あなたがたに言いますが、過越が神の国において成就するまでは、わたしはもはや二度と過越の食事をすることはありません。」17 そしてイエスは、杯を取り、感謝をささげて後、言われた。「これを取って、互いに分けて飲みなさい。18 あなたがたに言いますが、今から、神の国が来る時までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」19 それから、パンを取り、感謝をささげてから、裂いて、弟子たちに与えて言われた。「これは、あなたがたのために与える、わたしのからだです。わたしを覚えてこれを行ないなさい。」20 食事の後、杯も同じようにして言われた。「この杯は、あなたがたのために流されるわたしの血による新しい契約です。21 しかし、見なさい。わたしを裏切る者の手が、わたしとともに食卓にあります。22 人の子は、定められたとおりに去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間はのろわれます。」23 そこで弟子たちは、そんなことをしようとしている者は、いったいこの中のだれなのかと、互いに議論をし始めた。

解説

イエス様はご自身の目的を理解してられた方でした。イエス様は完璧で、神への背きの罪のない人生を生き、神に背く罪人たちのための身代わりとして死ぬためにこの地上に来られました。死にふさわしい方ではありませんでしたが、人々が受けるべき罰を代わりに受けるために、イエス様は喜んでご自身を死に差し出されました。死ぬ前に、イエス様は弟子たちと食事を共にし、弟子たちのためにイエス様自身が犠牲になられることを覚えていなさいと言われました。クリスチャンは聖餐式(ときどき主の晩餐と呼ばれることもあります)を通して、イエス様の犠牲的な死を思い出します。

 

Reading #24

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12月 24日

マルコ 14章32–64節 15章1–15, 25–39, 42–47節

32 ゲツセマネという所に来て、イエスは弟子たちに言われた。「わたしが祈る間、ここにすわっていなさい。」33 そして、ペテロ、ヤコブ、ヨハネをいっしょに連れて行かれた。イエスは深く恐れもだえ始められた。34 そして彼らに言われた。「わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。ここを離れないで、目をさましていなさい。」35 それから、イエスは少し進んで行って、地面にひれ伏し、もしできることなら、この時が自分から過ぎ去るようにと祈り、36 またこう言われた。「アバ、父よ。あなたにおできにならないことはありません。どうぞ、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願うことではなく、あなたのみこころのままを、なさってください。」37 それから、イエスは戻って来て、彼らの眠っているのを見つけ、ペテロに言われた。「シモン。眠っているのか。一時間でも目をさましていることができなかったのか。38 誘惑に陥らないように、目をさまして、祈り続けなさい。心は燃えていても、肉体は弱いのです。」39 イエスは再び離れて行き、前と同じことばで祈られた。40 そして、また戻って来て、ご覧になると、彼らは眠っていた。ひどく眠けがさしていたのである。彼らは、イエスにどう言ってよいか、わからなかった。41 イエスは三度目に来て、彼らに言われた。「まだ眠って休んでいるのですか。もう十分です。時が来ました。見なさい。人の子は罪人たちの手に渡されます。42 立ちなさい。さあ、行くのです。見なさい。わたしを裏切る者が近づきました。」43 そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが現われた。剣や棒を手にした群衆もいっしょであった。群衆はみな、祭司長、律法学者、長老たちから差し向けられたものであった。44 イエスを裏切る者は、彼らと前もって次のような合図を決めておいた。「私が口づけをするのが、その人だ。その人をつかまえて、しっかりと引いて行くのだ。」45 それで、彼はやって来るとすぐに、イエスに近寄って、「先生。」と言って、口づけした。46 すると人々は、イエスに手をかけて捕えた。47 そのとき、イエスのそばに立っていたひとりが、剣を抜いて大祭司のしもべに撃ちかかり、その耳を切り落とした。48 イエスは彼らに向かって言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってわたしを捕えに来たのですか。49 わたしは毎日、宮であなたがたといっしょにいて、教えていたのに、あなたがたは、わたしを捕えなかったのです。しかし、こうなったのは聖書のことばが実現するためです。」50 すると、みながイエスを見捨てて、逃げてしまった。51 ある青年が、素はだに亜麻布を一枚まとったままで、イエスについて行ったところ、人々は彼を捕えようとした。52 すると、彼は亜麻布を脱ぎ捨てて、はだかで逃げた。53 彼らがイエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな、集まって来た。54 ペテロは、遠くからイエスのあとをつけながら、大祭司の庭の中まではいって行った。そして、役人たちといっしょにすわって、火にあたっていた。55 さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える証拠をつかもうと努めたが、何も見つからなかった。56 イエスに対する偽証をした者は多かったが、一致しなかったのである。57 すると、数人が立ち上がって、イエスに対する偽証をして、次のように言った。58 「私たちは、この人が『わたしは手で造られたこの神殿をこわして、三日のうちに、手で造られない別の神殿を造って見せる。』と言うのを聞きました。」59 しかし、この点でも証言は一致しなかった。60 そこで大祭司が立ち上がり、真中に進み出てイエスに尋ねて言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」61 しかし、イエスは黙ったままで、何もお答えにならなかった。大祭司は、さらにイエスに尋ねて言った。「あなたは、ほむべき方の子、キリストですか。」62 そこでイエスは言われた。「わたしは、それです。人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見るはずです。」63 すると、大祭司は、自分の衣を引き裂いて言った。「これでもまだ、証人が必要でしょうか。64 あなたがたは、神をけがすこのことばを聞いたのです。どう考えますか。」すると、彼らは全員で、イエスには死刑に当たる罪があると決めた。

1 夜が明けるとすぐに、祭司長たちをはじめ、長老、律法学者たちと、全議会とは協議をこらしたすえ、イエスを縛って連れ出し、ピラトに引き渡した。2 ピラトはイエスに尋ねた。「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」イエスは答えて言われた。「そのとおりです。」3 そこで、祭司長たちはイエスをきびしく訴えた。4 ピラトはもう一度イエスに尋ねて言った。「何も答えないのですか。見なさい。彼らはあんなにまであなたを訴えているのです。」5 それでも、イエスは何もお答えにならなかった。それにはピラトも驚いた。6 ところでピラトは、その祭りには、人々の願う囚人をひとりだけ赦免するのを例としていた。7 たまたま、バラバという者がいて、暴動のとき人殺しをした暴徒たちといっしょに牢にはいっていた。8 それで、群衆は進んで行って、いつものようにしてもらうことを、ピラトに要求し始めた。9 そこでピラトは、彼らに答えて、「このユダヤ人の王を釈放してくれというのか。」と言った。10 ピラトは、祭司長たちが、ねたみからイエスを引き渡したことに、気づいていたからである。11 しかし、祭司長たちは群衆を扇動して、むしろバラバを釈放してもらいたいと言わせた。12 そこで、ピラトはもう一度答えて、「ではいったい、あなたがたがユダヤ人の王と呼んでいるあの人を、私にどうせよというのか。」と言った。13 すると彼らはまたも「十字架につけろ。」と叫んだ。14 だが、ピラトは彼らに、「あの人がどんな悪いことをしたというのか。」と言った。しかし、彼らはますます激しく「十字架につけろ。」と叫んだ。15 それで、ピラトは群衆のきげんをとろうと思い、バラバを釈放した。そして、イエスをむち打って後、十字架につけるようにと引き渡した。

25 彼らがイエスを十字架につけたのは、午前九時であった。26 イエスの罪状書きには、「ユダヤ人の王。」と書いてあった。27 また彼らは、イエスとともにふたりの強盗を、ひとりは右に、ひとりは左に、十字架につけた。28 [本節欠如]29 道を行く人々は、頭を振りながらイエスをののしって言った。「おお、神殿を打ちこわして三日で建てる人よ。30 十字架から降りて来て、自分を救ってみろ。」31 また、祭司長たちも同じように、律法学者たちといっしょになって、イエスをあざけって言った。「他人は救ったが、自分は救えない。32 キリスト、イスラエルの王さま。たった今、十字架から降りてもらおうか。われわれは、それを見たら信じるから。」また、イエスといっしょに十字架につけられた者たちもイエスをののしった。33 さて、十二時になったとき、全地が暗くなって、午後三時まで続いた。34 そして、三時に、イエスは大声で、「エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ。」と叫ばれた。それは訳すと「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」という意味である。35 そばに立っていた幾人かが、これを聞いて、「そら、エリヤを呼んでいる。」と言った。36 すると、ひとりが走って行って、海綿に酸いぶどう酒を含ませ、それを葦の棒につけて、イエスに飲ませようとしながら言った。「エリヤがやって来て、彼を降ろすかどうか、私たちは見ることにしよう。」37 それから、イエスは大声をあげて息を引き取られた。38 神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。39 イエスの正面に立っていた百人隊長は、イエスがこのように息を引き取られたのを見て、「この方はまことに神の子であった。」と言った。

42 すっかり夕方になった。その日は備えの日、すなわち安息日の前日であったので、43 アリマタヤのヨセフは、思い切ってピラトのところに行き、イエスのからだの下げ渡しを願った。ヨセフは有力な議員であり、みずからも神の国を待ち望んでいた人であった。44 ピラトは、イエスがもう死んだのかと驚いて、百人隊長を呼び出し、イエスがすでに死んでしまったかどうかを問いただした。45 そして、百人隊長からそうと確かめてから、イエスのからだをヨセフに与えた。46 そこで、ヨセフは亜麻布を買い、イエスを取り降ろしてその亜麻布に包み、岩を掘って造った墓に納めた。墓の入口には石をころがしかけておいた。47 マグダラのマリヤとヨセの母マリヤとは、イエスの納められる所をよく見ていた。

解説

神が約束されたとおり、イエス様は私たちの神への背きの罪のために死なれました。そして神が約束されたとおり、イエス様は死からよみがえられました。私たちがクリスマスをお祝いしているそのときも、イエス様は天国で今日も全世界を統治してくださっています!

 

Reading #25

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12月 25日

マルコ 16章 1–8節

1 さて、安息日が終わったので、マグダラのマリヤとヤコブの母マリヤとサロメとは、イエスに油を塗りに行こうと思い、香料を買った。2 そして、週の初めの日の早朝、日が上ったとき、墓に着いた。3 彼女たちは、「墓の入口からあの石をころがしてくれる人が、だれかいるでしょうか。」とみなで話し合っていた。4 ところが、目を上げて見ると、あれほど大きな石だったのに、その石がすでにころがしてあった。5 それで、墓の中にはいったところ、真白な長い衣をまとった青年が右側にすわっているのが見えた。彼女たちは驚いた。6 青年は言った。「驚いてはいけません。あなたがたは、十字架につけられたナザレ人イエスを捜しているのでしょう。あの方はよみがえられました。ここにはおられません。ご覧なさい。ここがあの方の納められた所です。7 ですから行って、お弟子たちとペテロに、『イエスは、あなたがたより先にガリラヤへ行かれます。前に言われたとおり、そこでお会いできます。』とそう言いなさい。」8 女たちは、墓を出て、そこから逃げ去った。すっかり震え上がって、気も転倒していたからである。そしてだれにも何も言わなかった。恐ろしかったからである。 

使徒 1章3–11節

3 イエスは苦しみを受けた後、四十日の間、彼らに現われて、神の国のことを語り、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。4 彼らといっしょにいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。5 ヨハネは水でバプテスマを授けたが、もう間もなく、あなたがたは聖霊のバプテスマを受けるからです。」6 そこで、彼らは、いっしょに集まったとき、イエスにこう尋ねた。「主よ。今こそ、イスラエルのために国を再興してくださるのですか。」7 イエスは言われた。「いつとか、どんなときとかいうことは、あなたがたは知らなくてもよいのです。それは、父がご自分の権威をもってお定めになっています。8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」9 こう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。10 イエスが上って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていた。すると、見よ、白い衣を着た人がふたり、彼らのそばに立っていた。11 そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」

第一テサロニケ人 4章13–18節

13 眠った人々のことについては、兄弟たち、あなたがたに知らないでいてもらいたくありません。あなたがたが他の望みのない人々のように悲しみに沈むことのないためです。14 私たちはイエスが死んで復活されたことを信じています。それならば、神はまたそのように、イエスにあって眠った人々をイエスといっしょに連れて来られるはずです。15 私たちは主のみことばのとおりに言いますが、主が再び来られるときまで生き残っている私たちが、死んでいる人々に優先するようなことは決してありません。16 主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、17 次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。18 こういうわけですから、このことばをもって互いに慰め合いなさい。 

ヨハネの黙示 22章12–20節

12 「見よ。わたしはすぐに来る。わたしはそれぞれのしわざに応じて報いるために、わたしの報いを携えて来る。13 わたしはアルファであり、オメガである。最初であり、最後である。初めであり、終わりである。」14 自分の着物を洗って、いのちの木の実を食べる権利を与えられ、門を通って都にはいれるようになる者は、幸いである。15 犬ども、魔術を行なう者、不品行の者、人殺し、偶像を拝む者、好んで偽りを行なう者はみな、外に出される。16 「わたし、イエスは御使いを遣わして、諸教会について、これらのことをあなたがたにあかしした。わたしはダビデの根、また子孫、輝く明けの明星である。」17 御霊も花嫁も言う。「来てください。」これを聞く者は、「来てください。」と言いなさい。渇く者は来なさい。いのちの水がほしい者は、それをただで受けなさい。18 私は、この書の預言のことばを聞くすべての者にあかしする。もし、これにつけ加える者があれば、神はこの書に書いてある災害をその人に加えられる。19 また、この預言の書のことばを少しでも取り除く者があれば、神は、この書に書いてあるいのちの木と聖なる都から、その人の受ける分を取り除かれる。 20 これらのことをあかしする方がこう言われる。「しかり。わたしはすぐに来る。」アーメン。主イエスよ、来てください。

解説

神の民は何千年ものあいだ、メシア(救世主)の到来を待ち望んでいました。いまでは私たちも待ち望んでいる人たちの一人です。私たちはイエス様が来られ、すべての神への背きの罪と死を打ち負かし、すべてのものを新しくしてくださることを待ち望んでいます。私たちは聖書に書かれているすべての約束をイエス様が成就してくださることを待ち望んでいます。私たちはイエス様の再臨を待ち望んでいるのです。

 

引用

聖書の引用について:http://bbbible.com/ から引用しています。

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